「こうのとりのゆりかご」

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「ゆりかご」許可されました。

♪~ゆりかごの うたを 
   カナリヤが 歌うよ
   ねんねこ  ねんねこ 
   ねんねこよ♪~


熊本市の慈恵病院が昨年の12月15日に申請していた「ゆりかご」の設置が5日、認められました。同病院は近く工事を始め、早ければ今月末にも運用を始めるそうです。

昨年の12月15日の申請依頼、賛否両論様々な曲折を経て、今日を迎えたことは、密かに応援していた者としては安堵しています。
でも、これからが大変な道程だと思います。

賛否の声は益々大きくなり、常にセンセーショナルな話題を求めるマスコミなどは、上げたり下げたり事ある毎に書き立てるでしょう。
やもすれば、負の面ばかりを論う学者、評論家、TVコメンテーターなど
も現れるでしょう。

病院は「ゆりかご」について「止むを得ない事情により、子供を手放さざるに至った母子を救いたい」
「ゆりかごの存在が知られることで母親が事前に病院に相談し、その結果、預けられる赤ちゃんがいないならそれでいい」と、ゆりかごの積極的な利用を促すつもりはなく、命を助けようとする意識の向上に役立てば良いというのが設置を思い立った理由だと述べています。

何事も当初は賛否があるものです。「ゆりかごは」まだ始まったばかりです。暫く(1~2、3年)は見守るべきだと思う。
その間に社会の関心が高まれば、国も環境整備に乗り出すかも知れない。
また、公・民ともに気楽に相談できる場を用意し国や地方が周知徹底させるべきだ。
そうすることで、救われることを母子が必ずいる。

さて、昨年の申請時は年内にも許可されるという報道もありました。続いて年明けなどとも言われていましたが、ある人の一言で意外に遅れてしまったようです。
この人の一言「抵抗を感じる」でこの人に連なる政治家の発言が変わりました。

この人とは安倍首相のことです。彼は本来ならこう言うべきでしょう。「認められないが、国にはこれこれこういう対策がある」或いは「早急に策を講ずるから少し待て」と。

だが、相変わらず現状を見ようとしない御人ですから、何の対策も示さずに、「認められない」。
気に喰わないのでしょうか…「やるならやれ」と地方に丸投げした。為政者としては如何なものかと思いますがね。

産経新聞
首相「赤ちゃんポスト認められない」
http://www.sankei.co.jp/seiji/shusho/070405/shs070405001.htm

 親が育てられない新生児を引き受ける「赤ちゃんポスト」設置を熊本市が認可したことについて、安倍晋三首相は5日、「お父さんお母さんが匿名で子供を置き去りにすることは、私は許されないと思う」と強い疑念を表明した。熊本市の認可についても「政府としては、こうしたことを認めることはない」と述べ、厚生労働省などを通じて認可について再考を促す可能性を示唆した。

 首相は2月に厚労省が設置を事実上容認した際にも「子供を産むからには親として責任を持つことが大切。そういうお子さんに対応する施設もある。匿名で子供を置いていけるものを作るのに大変抵抗を感じる」と述べていた。

 塩崎恭久官房長官も5日の記者会見で「赤ちゃんは親が育てるのが基本だ。特殊な事情によりそうしたことが困難な状況にある方に対しては、相談体制の強化などによって支援すべきだ」と述べた。
(2007/04/05 21:22)

次のお二人の学者は単に反対している変な人ではありません。
懸念される問題点を指摘されています。

親を知る権利奪う 大阪市立大学の山県文治教授(児童福祉論)
=2007/04/06付 西日本新聞朝刊=より抜粋。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20070406/20070406_005.shtml

 「ゆりかご」は匿名で子どもを預けるという例外を認め、児童福祉の基本的考えを否定することになる。親を知る子どもの権利を奪うもので、関係法令の精査が十分とはいえない。熊本市だけで判断する域を超えており、国が体制や法整備を検討すべきだった。社会的合意がないままの運用で混乱も予想される。


親知る可能性阻む
 才村真理・帝塚山大教授(児童福祉)の話 預けられた子どもが父母を知ることができない可能性があり、賛成できない。養子として育っても、思春期以降に自分の出自を知りたいと願う人は多い。自分を手放した親の事情を知ることで、預けられた自分の境遇を受け止められる。行政の窓口が親の事情をよく聴いた上で子どもを預かるべきだ。ただ、児童相談所は職員の専門性に差が大きく、説教されて相談しなくなる人もいる。敷居を低くして「いつでも子どもを預かる」というメッセージを出す必要がある。東京新聞=2007年4月6日 朝刊=より抜粋。

『赤ちゃんポスト』許可 熊本市 法令違反と言えず
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007040602006415.html
 親が育てられない新生児を匿名で受け入れようと、熊本市の慈恵病院が計画している「赤ちゃんポスト」(こうのとりのゆりかご)について、同市の幸山政史市長は五日、同日付で設置を許可したと発表した。ドイツなど欧州を中心に同様の取り組みが既にあるが、国内での本格的な施設は初めて。同病院は近く工事を始め、早ければ今月末にも運用を始める。 

 「命を救うための緊急措置」と評価する声がある一方、「捨て子の助長につながる」との批判も根強く賛否は分かれている。市は赤ちゃんを置く行為が保護責任者遺棄罪に当たらないかなどを国に確認した上で許可を判断。「(設置が)ただちに関係法令に違反しているとは言い切れない。許可しない合理的理由はない」としている。

 市の許可を受けて厚生労働省は同日、「子どもを置き去りにする行為は本来あってはならない」として、出産や育児に悩む人向けの相談窓口の周知を図るよう、都道府県などに緊急に通知した。

 慈恵病院が計画する「ポスト」は、病院の外壁の扉を開け、温度などを保った台に赤ちゃんを匿名で預けられる設備で、赤ちゃんが置かれると警報でスタッフが駆け付ける。

 同病院は新生児の産み捨てなどを少しでも減らそうと、ドイツの施設などを視察した上で昨年十二月、医療法に基づく施設の変更許可を熊本市保健所に申請していた。

 幸山市長は会見で「現実に遺棄される赤ちゃんがおり、最終手段としてこういう施設が必要」と説明。子どもの安全の確保など三点に留意して運用するよう病院側に求めた。

 できるだけポストが使われないよう努力すべきだとも強調、市役所に「妊娠に関する悩み相談電話」を月内にも設置し、二十四時間体制で相談を受け付ける。

乳児院後、養子縁組も
 慈恵病院が「赤ちゃんポスト」で預かった赤ちゃんはどうなるのか。

 熊本市や地元の児童相談所などによると、通常は乳児院に移されるが、その後は生みの親が判明するかどうかで、里親に引き取られる時期などに違いが出てくるという。

 慈恵病院は警察に連絡するとともに、赤ちゃんを診察し病気にかかっていないかなどを確認。警察は本当に親に放置されたのか、保護責任者遺棄罪に当たらないかなどを捜査する。一週間ほどで、児童相談所が児童福祉法に基づき乳児院に入所させることになる。慈恵病院での入院中や乳児院での養育中に、生みの親が名乗り出れば引き取られるが、養育が困難な場合は里親や児童養護施設に預けられることも。生みの親が希望すれば里親との特別養子縁組が認められ、戸籍上も実子となる。

 一方、生みの親が分からない場合は熊本市長が名前を付け、戸籍の作成後、親が名乗り出るのを待つ。養子縁組の希望者がいても児童相談所は親が判明する可能性を考え、しばらくは赤ちゃんの紹介はしないという。

 六カ月-一年経過して初めて紹介が行われ、希望者は数カ月間、乳児院を訪問するなどして子どもと慣れ、さらに里親として半年間ほどの同居を経て、生みの親の同意なしで家庭裁判所に特別養子縁組を申し立てることができる。

<メモ> 慈恵病院 1898(明治31)年にカトリックの神父らが熊本市に創設した慈善診療所を母体に、1978年に「医療法人聖粒会慈恵病院」として設立。病床数98。産婦人科、内科、小児科などがある総合病院。妊娠中絶手術は行わず、2000年から妊娠に関する相談を24時間受け付ける取り組みを行っている。

 保護責任者遺棄罪 高齢者や幼い子ども、身体障害者、病気の人らを保護する責任のある者が、こうした人たちを遺棄、または生存に必要な保護をしなかったときは3月以上5年以下の懲役に処すと、刑法218条で規定している。「赤ちゃんポスト」に新生児を預ける行為が同罪に当たるかについて、長勢甚遠法相は「生命、身体に危険が生じる恐れがなければ罪の成立は認めにくい」とする一方、適用については実際の運用を見極め捜査機関が判断すると国会で答弁した。
2007年4月6日 朝刊

 【関連】『捨て子』 苦渋の決断 赤ちゃんポスト許可
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007040602006463.html
 「捨て子を奨励するのでは」「小さな命が救われるのなら」-。熊本市の慈恵病院が設置を計画している、親が育てられない新生児を受け入れる「赤ちゃんポスト」(こうのとりのゆりかご)に同市が五日、正式に設置許可を出した。国内で初めての取り組みには各方面から賛否両論が噴出している。赤ちゃんを巻き込む悲惨な事件も絶えない中、今月末にも予定される同病院の赤ちゃんポスト運用開始に向けて「命」をめぐる議論は熱を帯びそうだ。 

 捨て子の助長か、救命の切り札か。賛否両論が渦巻く中、会見で慈恵病院側は「責任が重い仕事」と表情を引き締め、熊本市長は「救われる命があるなら」と苦渋の決断だったことをにじませた。

 慈恵病院の蓮田太二理事長らは、病院で会見。運用開始に向け笑顔を見せながらも「中途半端な気持ちではできない」と行く先を見据えた。理事長らは「ポスト」はあくまで、命を救う最後の手段であることを強調。

 「ゆりかごの存在が知られることで母親が事前に病院に相談し、その結果、預けられる赤ちゃんがいないならそれでいい」と、ゆりかごの積極的な利用を促すつもりはなく、命を助けようとする意識の向上に役立てばいいとの認識を示した。

 「使わずに済ませたいものを作るのは、設置に反対する人から見れば矛盾と映るが」との質問も出たが、理事長は「一つの命を大切にすることで、社会全体で一緒に命のことを考えていくいい機会になる」と答えた。

 ポスト設置のため、施設構造変更許可を申請したのは昨年十二月。安倍晋三首相が反対の意向を示すなど紆余(うよ)曲折を経た末の許可だった。理事長は「市長が政府の否定的な発言を乗り越えてくれた」と感謝した。

 ポストの設置許可を発表した幸山政史市長の会見には、テレビカメラがずらりと並んだ。市長は「ポストがあることで、救われる命がある。非常に難しい判断だった」と行政の長としての複雑な心境を語った。

親子とも救われる
 湯沢雍彦・お茶の水女子大名誉教授(法社会学)の話 望まれない出産は必ずあり、そうした親子を救うことになるので賛成だ。子捨てを助長するとの批判があるが、子どもを預けられずに苦しむことで、虐待や親子心中につながる恐れもある。子どもができず養子を欲しがっている人がいるのだから、円満に預けた方が子どもも幸せになり母親も救われる。養子縁組の環境整備や社会の関心を高めることが必要だ。

親知る可能性阻む
 才村真理・帝塚山大教授(児童福祉)の話 預けられた子どもが父母を知ることができない可能性があり、賛成できない。養子として育っても、思春期以降に自分の出自を知りたいと願う人は多い。自分を手放した親の事情を知ることで、預けられた自分の境遇を受け止められる。行政の窓口が親の事情をよく聴いた上で子どもを預かるべきだ。ただ、児童相談所は職員の専門性に差が大きく、説教されて相談しなくなる人もいる。敷居を低くして「いつでも子どもを預かる」というメッセージを出す必要がある。

福祉現場に評価と懸念 『1、2年は見守る』
 国内初の運用に向け動きだした慈恵病院の赤ちゃんポスト。児童福祉に携わる関係者にも評価と懸念が交錯した。

 運用開始後、慈恵病院から乳児院への入所措置や、里親委託などを担当することになる熊本県中央児童相談所の担当者は「命を守るという目的は評価する。今後は、子どもを育てられないと悩む人に児童相談所の存在も周知していきたい」と話す。

 約四十人の乳児を預かる北海道立中央乳児院(小樽市)の国井良幸院長も「赤ちゃんの命が救われるなら」と賛同しつつ「ポストに預ける人が、児童相談所などの相談施設を知らないのか、知っていて行きづらいのか分からないが、もっと相談しやすい環境があればと思う」。

 一方「宗教団体が支援している欧米と日本では国情が違う。経済的なバックアップはどうするのか」と心配するのは、全国の百二十組以上の里親希望者らが登録する岡山県ベビー救済協会の堀章一郎理事長。

 「素性が分からない子を育てるということは、将来里親が安易に離縁するなどの問題も起きやすい。やはり行政が施設をきちんと整備するべきでは」と堀さん。

 子捨てを助長するとの批判も根強いが、お茶の水女子大子ども発達教育研究センターの榊原洋一所長は「子どもを捨てる親にはよほどの理由がある。我慢して育てろという精神論では無理」と指摘。「本当に子捨てを助長するのか、一、二年は見守りたい。やってもいないのに反対するべきではない」と話している。

>>曲折はありましたが、ようやくスタートラインに立った「ゆりかご」
皆がこの問題について考えるようになれば、社会に新しい風が吹くかも知れません。
悩みの相談を受ける機関は何れも敷居が高いのです。
ともすれば説教されるだけなのが現状でしょう。
敷居を低くして親身になって相談に乗ることで、救われる母子は必ずいます。。
でも、どうしても止むを得ない事情がある母子にとって、「ゆりかご」は子を託す最後の恃みの施設です。
何時の日か「ゆりかご」が必要でなくなる社会になりますよう願っております。

厚労省によると児童虐待の全国相談件数は2005年度が約3万4000件で1990年度に比べ30倍も増えているそうです。
国が対応しきれない中、子どもの命を守るための「ゆりかご」は緊急措置ともいえるでしょう。

 『ゆりかごの唄』
 作詞:北原白秋
 作曲:草川  信

♪~ ゆりかごの うえに
    びわの実が ゆれるよ
    ねんねこ ねんねこ
    ねんねこよ

    ゆりかごの つなを
    木ねずみが ゆするよ
    ねんねこ ねんねこ
    ねんねこよ

    ゆりかごの 夢に
    黄色い月が かかるよ
    ねんねこ ねんねこ
    ねんねこよ♪~


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この記事へのコメント

2007年05月05日 01:56

この「ゆりかご」は命を守るための緊急措置と最終行で書かれていた事にとても納得しました。慈恵病院や熊本市のやむにやまれぬ現場の
状況と対応に対し客観的な意見もあり、冷静な判断の出来るとてもよいブログだと思います。最後に私のブログのTBが言及リンクになっていました事をお詫びします。

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